任意売却事業再生ブログ:従業員50人未満の社長さんのための事業再生バイブル
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コスト削減の辛さ、人員の減給や削減には『感情』を忘れずに!
御社には、第三者から客観的に意見してくれる相談者はいますか?最近ご相談をさせて頂いている経営者様のお話を伺っていると、ご自身でやろうとしている事が会社の中で出来ないというお話が度重なりました。
売上が低迷して行く中で人員の配置替えによる削減、経費の見直しによるコストカットがなかなか出来ない。との悩み。
長く勤務している社員で仕事の量や質、成果・貢献度などを考えると、給与とのバランスが悪くなっている。要するに仕事に見合う給与の支払いとしては高くついているのだ。一方長く会社をやってきた仲間として温情が出てしまう。
人件費は固定費化する。経営者としては悩ましい問題になる。そんな時にどうすればうまく行くのか?そこには客観的意見を持ち込んでくれる第三者が適任である。
顧問の税理士や社会保険労務士、弁護士に会社の状況を客観的に判断してもらい、事業継続を柱において選択肢をいくつか用意する事が方法の一つとなろう。
その上で、経営者本人または、士業の方が同席して説明の上、適正給与に減額するとか、勤務内容を見直す等で調整するのがオーソドックスな対応だ。
場合によっては、その説明した社員が早期退職を希望するかも知れない。そうなったとしても、経営者には、一つの解決ではある。
ここで問題として提起したいのは、対象の社員の感情と、その事が与える会社への影響はどうなのか?である。
税理士に経営赤字の数字をつきつけられ、社会保険労務士や弁護士に、減額に至る正当性や、退社勧告の正当性を対象者に申し伝えて経営者の目的を達せたとしても、対象社員の感情は恨みとなり、社内の雰囲気は悪くなるのが実態である。
数値の説明や、法律を持ち出されると感情は反発するもの。経営者も対象者も、本当はお互いに円満とは行かなくても、状況を理解しあい協力して一緒にやっていきたいという気持ちが少なからずあるもの。
このような対応をした経営者は、実はその後で後悔したり、腑に落ちなかったりしている。
何がひっかかるのか・・・それは感情を置き去りにしてしまったからだ。
経営者として、コスト削減はしたくても、社員に恨みを持たれたくはない。
経営者は非情になるべき!という人もいるが、中小企業の経営者においては社員との関係が深い事が多い。その為、人として非情になるべき!になってしまいかねない。
私の結論は、こういった場面では、経営者が自らの現状を、数値を基に理解した上で対象者と話し、共に歩める体制を作る事がベターではないかと思う。
なぜなら、こういった場面に直面した対象者に話しを聞くと、大半が、「社長自身から、直接話をして欲しかった。何で税理士や弁護士を横において話を事務的にすすめようとしたのか・・・そんな信頼関係しか築けていなかったのか・・・、なぜ、一緒に頑張ろうと言ってくれなかったのか・・・」とすごく寂しそうな顔をするからである。
個別の給与にまで直接コンサルタントが介入すべきではないと基本的には考えている。私達はこういった場面に直面した時は、私達と経営者が話の進め方をしっかり押さえておき、経営者が直接話をする設定を作る事でうまく行っている。
こうすれば、対象者への感情も踏まえて話し合いも出来るだろう。結果や目的重視の感情が入らないコスト削減は、その後にシコリを残してしまう。
中小企業の経営者は、会社は『人』である事を何よりも大事に考えるべきだと思う。
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代表の野呂のインタビューがコンサルBankさんのサイトへ掲載されました。
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